スタジオフリーの物語

80年代ホップ、90年代ステップ、2018年NOW !

私の軌跡ー4-3

 

別離

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これは、私が2歳~3歳の頃。



 

 

 私の軌跡ー4-1 ↓ つづき

 

 

おとといまで、普通に談笑していた実家の母親と息子。

 

いつもの帰宅が、1階リビングはガランとし、微妙に物がない。

急いで2階に駆け上がる、ぽつんと置かれた、着物がたくさん入った桐の箪笥。

 

私は、家族に捨てられたのだ。

 

 

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まる1週間は泣いただろうか。

 

もう、1滴も涙が出なくなった頃、いなくなる前々日に息子が口にしていた「上福岡」を頼りに電車に乗った。

 

暑い真夏、アスファルトの照り返しが、一層私の壊れた頭をガンガンとぶん殴る。

 

匂いを頼りに、駅の周辺を走りまわった。

 

「ああ、なんで私は犬じゃないんだろう。」

 

嗅覚と第六感以外に方法がない。

 

 

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駅前の交番に聞いてみる。

 

身内の捜査など、当然相手にされず、「じゃあ、捜索願かいてね、まあ、気長に待つしかないけど、順番だからね、数千人いるからねえ。」

 

市役所で住民票を取る。

(この頃は、別居の親族で住民票の取得は可能だった。)

 

「埼玉県上福岡市付近」

 

と、書かれていた。

 

 

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誰の入れ知恵かわからないが、当然母親本人の知恵かもしれないし。

 

父親を大悪党に仕立て上げ、息子を母親に任せ遊び呆ける私に、三行半を突きつけ、

このふたりが一切住所を割り出せないようにしていた。

 

※不倫に賛成しているわけではありません。

 

 

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もう会えない。

 

頭がくらくらする。

 

脳裏に、公園で「俺はママと住みたいんだけどねーーー。」と言いながら、公園でくるくる走りまわる息子の映像。

 

もう、映像だけなのか。

 

もう。

 

もう、遅い。

 

 

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死ぬかな。

 

 

、、、、、、。

 

 

どうしようかな。

 

 

、、、、、、。

 

 

でも、悔しい。

 

 

したり顔の、次女の旦那の顔が浮かぶ。

 

 

家に次女と乗り込み「氏家家は崩壊しているんだから!」

って台詞が木魂する、、、ああああ。

 

 

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どうせ死ぬんなら、もう一回電話してみよう。

 

 

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私は、15歳下の妹の携帯に電話した。

 

 

 

、、、、、ぷるるるる、、、、、、。

 

 

 

 

「もしもし、、」

 出たっ!

 

 

 「お母さんどこにいるんだか教えなかったら殺すぞおまえ!」

 

 

 めちゃ早口で、抑揚ない。

もはや、普通の会話ではなく、人生で初めて発する地獄からの絞り声。

自分で驚く、太く低い声。

機械になったようだ。

しかも、殺すぞなんて、使ったことない台詞。

 

もはや、悪魔か鬼か、なんだかわけわかんない自分の台詞。

ほとんど、まともに会話をしてこなかった、

姉妹と呼ぶには、あまりにも年下で、赤ちゃんとしか思ってなかった相手に。

 

 

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15歳下の妹は、

 

「ちょ、ちょっと待って」

 

と言い、母親と電話を替わった。

 

 

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「りーこなの。来るんなら来なさい。住所は、、、、、、。」

 

私は聞いた住所を、電信柱のプレート便りに、アパートを探した。

 

 

 

インターホンを鳴らし、ドアが開いた。

 

 

 

「あ、ママああああーーーーー!」と、小1の息子が玄関に走り寄る。

 

 

 

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私は、母親の顔も見ずに、無言で息子の手を引き、電車に乗った。

 

 

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安堵の気持ち。

 

「ママ、どこ行くの?」

 

そうだ、、、、、、、

 

どこに行こう、、、、

 

 

 

廃墟の実家に一泊し、翌日、感で駆けつけた母親と実家で会った。

 

 

「あんた!なにしてるの!ここにいたら、お父さんに殺されるわ!」

 

 

意味わかんないし。

 

 

 

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「お母さん、私、お母さんとは親子の縁を切るよ。」

 

 

 

そう言って、息子の手をひいて、バスに乗った。

 

母親は泣いていた。

 

声をあげて、わんわん泣いていた。

 

私はこれを見ても、可愛そうとは微塵も思わなかった。

 

バスの中では、母親の隣には座らず、一番遠い席に座った。

 

 

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母親は、バスが成増駅に着くまで、ずっと泣いていた。

 

 

「なんかあったら、電話しなさいね。」

 

 

よわよわしく、そう言った。

 

 

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どこへ行こう。

 

 

 

「パパのとこ行くの?」

 

そうだ、電話してみよう。

 

 

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しかし、時すでに遅し。

Y君は、例の片言の中国女性と同棲していた。

 

私の都合で、世の中まわってるわけじゃないしなあ、、、。

 

 

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この時期、私の交友関係は限られていて、

 

毎日のように会い、仕事終わりに飲みに行っていた、

T醤油の制作を委任した、制作会社のSさん。

アルコール中毒のアートディレクターで、カラオケではめちゃ歌上手いSさん。

 

この人物しかいなかった、、、、、。

 

 

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この日、Sさんの住む、都内のマンションに出向き、

事情を話した。

 

Sさんは、私たちが住む、和光市のアパートの敷金礼金を出してくれた。

 

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そして、私とアートディレクターSさんは、奇妙な恋人となり、

徐々に、アルコール中毒の怖さを思い知る毎日が始まった。

 

 

 

つづく

 

 

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